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デアゴスティーニの38号は堀越二郎の九六式艦上戦闘機


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堀越二郎いわく、「零戦よりも思い入れのある戦闘機」

 7月 11日発売予定のデアゴスティーニ第38号は日本海軍の九六式艦上戦闘機です。映画『風立ちぬ』の最後に飛行した九試単戦が実用化した機体といえばお分かりでしょうか。
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九六式艦戦は風防に様々なバリエーションがありました。
 

 この九試単戦ですが、正式採用されるにはさらに2年もの期間がかかりました。その主な原因は搭載するエンジンの開発です。
 試作一号機には中島製の『寿』五型が搭載されていたんですが、これは事実上の試作品なので、実用化させるには、片っ端からエンジンを換装させてテストを繰り返します。しかし、これといったエンジンがなかなか見つかりません。

 そうこうしている内に国際情勢は悪化していき、中国大陸はいつ戦争になるか分からないところまで切迫してきます。 

 海軍もここでようやく九試単戦の正式採用を決断します。エンジンは不満を承知で中島2号改(630hp)をとりあえず使うことにします。最高速度も406km/hと落ちるのは仕方ないところ。

  1936年11月、九試単戦の7号機以降は、こうして九六式1号艦上戦闘機(A5M1)として、ついに量産が始まりました。

 さて、実際に戦争に使われ始めると、大勢のパイロットたちや整備士たちの要望が山のように届けられ、三菱の技術陣はその対応に追われることになります。九六式艦戦も少ない機数の割には様々なバリエーションが生まれることになりました。

様々なバリエーション

◆九六式1号(A5M1) 

 
堀越二郎の記念すべき初の正式採用戦闘機。2枚プロペラが特徴的です。

 エンジンは630hpしかない中島2型改。機体の軽量化を徹底して行ったので頭が重くなって転覆する事故が度々起き、パイロットの頭を保護する支柱が着陸時に出るようになってます。(図参照) 通算29機ほどの生産機数に終わりました。最初の空戦による成果はこの1号機から始まります。中国空軍の戦闘機6機を空母「加賀」から発進された2機が迎撃。6対2の劣勢にも関わらず、3機を撃墜するという成果を上げます。

風防.jpg九六式2号1型【前期】(A5M2a)
 エンジンを中島3型(690hp)にして3枚プロペラに。ほんの少しパワーアップ。

九六式2号1型【後期】
 操縦席の後ろの背ビレが高くなりました(パイロット保護?)。2号1型は前期・後期で合計39機の生産で打ち切られ2号2型へと生産が移ります。

九六式2号2型【前期】(A5M2b)
 胴体を再設計して太くしました。エンジンはそのままですが、カウルフラップがつきます。タイヤもカバーも大きくし、スライド式密閉風防をつけてデビューします。が、開けっ放しで飛ぶことに慣れているパイロットたちには、この密閉式風防は大不評。現地では、いら〜ん!ということで外されてしまいます。で、結局もとの開放式風防に戻してしまいます。この2号2型【前期】だけで4種類の風防の型があるので迷いますね。

九六式2号2型【後期】
 
操縦席の風防を高くしたり、広げたり、なんだかんだで落ち着いたのがこのタイプ。1号に較べて風防がかなり大きく見えます。やはりパイロットの意見は大きいです。

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九六式3号(A5M3a)
 イスパノアメリカ空冷エンジン(690hp)を換装した異色の存在。2号1型の2機に空冷エンジンを搭載したタイプで実験で終わりました。

 九六式4号(A5M4)
 昭和12年(1937年)の末にようやく、九六式艦戦に最適なエンジンが出来上がります。4型(785hp)です。4号の最大速度は435km/h。上昇時間は高度3,000mまで3分35秒に向上し、実用装備などを考慮すれば、ほぼ九試単戦1号機の性能を挽回したといえます。
 海軍も日華事変の激化に伴い、これで行こうと生産ラインを強化させます。他の会社でもライセンス生産が始まり、総生産機数は1,000機にも達しました。本格的な純日本戦闘機の量産体制です。

九六式艦戦の活躍

 昭和12年9月から始まった南京上空戦闘では、九六式艦戦が敵戦闘機をバタバタを落とし始めます。この大戦果に国内の新聞もこぞって書き立て、この「海軍新鋭戦闘機」の名は国民にも広く知れ渡ることになりました。

 最大の戦果は、昭和13年4月29日。九六式艦戦27機と中国空軍各種戦闘機78機もの大空戦で、2機の損失で51機の撃墜を上げます。まさに天下無敵の大活躍です。日本人だけの力で欧米列強国機に対抗できる機体を実現するという目標は、この九六式艦戦によって達成されたといえましょう。

 さて、実用化までに2年近くかかってしまったせいで、ライバルの各社も低翼単葉、全金属などの開発にこぎつけ、九六式艦戦の優位性は国内では早くもなくなりつつあります。特にライバルの中島飛行機の陸軍九七式戦闘機は、模擬空戦で、九六艦戦よりも速度、上昇力、格闘戦性能の全てで勝る結果になります。しかし、堀越二郎は次の飛行機への開発へと目が向いていました。そう、超有名な「零式艦上戦闘機」です。  

◆発売予定は7月11日
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日本海軍空母「蒼龍」搭載機(報国266号機)を再現


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20号「彗星」 10号「流星」 17号「烈風」




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コメント 3

johncomeback

開けっ放しの操縦席は寒かったでしょうね(^^)
by johncomeback (2017-06-16 14:10) 

ys_oota

九六式3号(A5M3a)がスタイリッシュでカッコいい。。。
by ys_oota (2017-06-17 01:29) 

ワンモア

☆johncomebackさま
 真夏でも首にマフラー巻いていましたからね(笑)。
 当時のパイロットたちには、密閉式の風防は抵抗感がすごくて、この九六式艦戦でも堀越二郎は苦労したそうです(;^ω^)
 もう、操縦席ばっかりいじっています(笑)

☆ys_ootaさま
 ちょっと日本機にしては珍しい感じがしますよね(^^)
by ワンモア (2017-06-18 05:13) 

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