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ホンダジェットの秘密を解説〜層流翼やエンジン配置など

 ホンダジェットのプラモデルの予約が好調みたいですね。エブロ製の1/48スケールのプラモデルがAmazonの飛行機ジャンルで第1位が続いています(2017.10.18現在)。
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 発売は11月30日とのことなので、冬休みやお正月に工作するお父さんモデラーも多いかもしれません。私は最近、製作できていないのでこれ以上の購入は無理〜><


ホンダジェットプラモデル.jpgよくできていますね〜


主翼の上にエンジン!異彩な配置のメリットは?



 さて、ホンダジェットの技を紹介してみたいと思います。真っ先に目につくのはやはりエンジンの配置の仕方ですよね。翼の上にエンジンを配置するなんて、ちょっと他では見たことがありません。殆どのビジネスジェット機は胴体後部に配置するもの。この配置は非常にユニークかつ異彩なんですが、実は過去にも実例があるのです。
VFW614.jpg
ドイツのVFW614。こういうのはやはりドイツですね。
生産数は19機のみで結果的に失敗した機体と言われています。


 メリットは、エンジンを支える構造が胴体後部に必要ないので、客室を広く使えるということ。
また、翼下に配置する他機と較べて脚を短くできるというメリットもあります。更に騒音軽減にも一役買ってます。いい事ずくめなので他機も追従しないのかと思われる方もいるかと思いますが、この配置は主翼の上にエンジンをつけようとすると空気抵抗が増す(燃費や速度が落ちる)ことが常識でした。なので普及もしていなかったようなのです。
 
 そこで、ホンダの開発陣は膨大なシミュレーションを繰り返し、
従来の取り付け位置よりも空理的に優位になるというスイートスポットを発見します。実用化にあたっては最先端の成形技術を採用し、新型ターボファンエンジンのコンパクトで軽量さから支持架も軽くなりました。
HF120.jpg
 こんなに小さいんですね。
http://www.honda.co.jp/jet/innovations/04/

 単純に今の空力デザインの延長でエンジンを乗せるのではなく、翼の上の突起物を考慮して全体でベストの空力設計をしているんですね。アイデアを実用化させるには、これだけの苦労を積み重ねているのです。
その結果、燃費性能が約15%、速度が約10%、客室スペースが約15~20%向上したとのこと。エンジン翼上配置はOTWEMと呼ばれていますが、このアイデアは、2012年に米国航空宇宙学会から航空機設計賞を受賞しています。日本の技術が切り開いたことで今後の主流になる可能性もあるとのこと。

機首のデザインにも秘密あり。自然層流ノーズ

 もう一つの独自技術ですが、これは自然層流翼と呼ばれています。
「層流」とは、翼などの表面における空気の流れ (境界層) がスムーズな状態のことで、「乱流」よりも空気の摩擦抵抗が大幅に小さくなります。ちなみに空気の層が「剥離」を起こすといわゆる失速になる訳です。乱流状態の方が剥離よりもいいので、中にはわざと乱流を発生させる技術もあるんです。ゴルフボールがデコボコしているのも流体力学からなんです。
主翼モデルと名称.jpg 層流翼とは、Cの最大翼厚以降の気流が乱れ、空気抵抗が増えるのを翼厚部分を後ろにもっていくことで効果的な空気の流れを作ろうとするものです。層流翼を採用した有名な飛行機にP-51マスタングがありますが、日本でも同時期に開発をしていました。
 
ホンダジェット層流翼.jpg
 ホンダジェットの面白いところは、この層流が翼だけでなく、胴体にも適用しているところです。特徴的な機首の形状はこの層流をスムーズにするデザインなのでした。
 この層流翼の難しい所は、外板やリベットの僅かな凸凹で層流が容易に失われてしまうとことです。P-51の優秀性は層流翼のおかげという説もあるのですが、理論上はそうであっても実際の加工においてはその効果がかなり難しいとも。翼の上面をピカピカに磨き上げるのは、美観ではなく、こういう効果を狙うためなんです。
 ホンダジェットでは、この凸凹を最小にするためにアルミの一体削り出し外板やリベットの数を抑えることにも成功しています。

 ホンダジェットの受注生産も順調でこれからが楽しみですね。日本でも飛んで欲しいと思います。
 


EBBRO(エブロ)のホンダジェットのプラモデル

ホンダジェットプラモ.jpg
 さて、EBBRO(エブロ)から発売されるホンダジェットのプラモデルの気になる定価は6,264円(税込)。ホビーサーチさんでは4,698円(税込)ですが、送料やら支払い方法などで、約5千円はすると思って良さそうですね。発売予定日はAmazonでは11月30日になってます。



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